地球温暖化対策の柱として普及が期待されているのが太陽光発電です。その太陽光発電に地域に根差した形で取り組む企業や市民がいます。暮らしや生業に身近な試みを取材しました。
農業と太陽光発電の両立
宮城県大崎市古川の農業生産法人「NGA」の農地です。栽培されているのは庭木や観葉植物に用いられるナンテンです。
農業生産法人NGA 鈴木義宣さん:
「涼しくはないが暑くもない。日中でも農業をできることが太陽光パネルの下のメリットかなと」

NGAが農業を行っているのは、担い手不足などで使われなくなった耕作放棄地や休耕地です。こうした農地を地権者から借りたり買ったりし、グループ会社が施工・管理するソーラーパネルを設置したうえで、その下でナンテンやサカキなどを生産しています。
このように農業と太陽光発電の両立は営農型太陽光発電、ソーラーシェアリングと呼ばれています。

農業生産法人NGA 鈴木義宣さん:
「今までの農業とはまた違う形だと思う」
現在NGAでは、大崎市と栗原市でおよそ140区画のソーラーシェアリングを行っています。農地の広さにもよりますが、発電量は1区画で年間に民家およそ17軒分の消費電力を賄えるほどです。
農業生産法人NGA 鈴木義宣さん:
「耕作放棄地が増えていく中で、いち農業従事者として農業を守っていきたい。かつSDGsとして再生可能エネルギーを普及したい。やはり二刀流で今後も頑張りたい」

消費者自身が電力の地産地消を目指す取り組みもあります。