「2024年、静岡にプロ野球チームができる」
去年の正月にこんな話をしていたら、きっと、鬼が笑っていただろう。それが1年経った2024年1月、現実のことになった。これは、夢物語ではない。
今シーズンからプロ野球2軍のチーム数が2つ増える。NPBの球団数が増えるのは、1958年にセリーグ6、パリーグ6の12球団体制となって以来初めてのことだ。新たに参加するうちの1つが、静岡市を拠点とする「ハヤテ球団」。よくニュースで目にする「ハヤテ223」は球団名ではなく、あくまで運営会社の名前。まもなくチーム名も発表される。

地元が誇る“レジェンド”の山下大輔GM(清水東高出身、元横浜監督)と近鉄時代、最優秀救援投手に5度も輝いた赤堀元之新監督(静岡高出身)の発表を皮切りに、チームの骨格となる選手、スタッフ集めが急ピッチで行われ、ようやく全貌が見えてきた。
“1期生”となる選手は現時点で29人。戦力外通告を受けて再起を図るNPB経験者、独立リーグで揉まれてきた者、さらには、大学や高校からプロ野球選手という夢をかなえようとする者、みな、異なる道を歩んできた先に、この新球団があった。もちろん、目標はそれぞれ違うが、静岡のファンは、勝って歓喜に沸く姿も見たい。その大切な戦力をこの際、ぜひご紹介したい。