「鬼門」
辞書を引くと、ろくなことがなくて、行くのが嫌な場所。また、苦手とする相手・事柄、だと記されている。
この鬼門、サッカー界で、まことしやかに囁かれているのが、清水エスパルスにとって、国立競技場がそれに当てはまるらしい、ということ。確かに、過去の成績をひも解くと、エスパルスが国立競技場で勝ち切ったのはいまから21年前、2002年の元日・天皇杯決勝でセレッソ大阪を延長の末、3‐2で破ったのが最後(2002年・ゼロックススーパーカップ対鹿島アントラーズのPK勝ちは除く)。

2003年からは公式戦10連敗。天皇杯決勝も、ナビスコカップ決勝もことごとく敗れた。黒星トンネルから抜け出したのは、J2リーグの最多観客数を記録した2023年7月のジェフユナイテッド千葉戦。しかし、結果は引き分け。先制しながら、逆転を許し、なんとか追いついたというゲーム展開で、国立は激しいブーイングに包まれた。
エスパルスにとって、国立競技場はやはり、鬼門なのか。
その答えは「否」だと、断言したい。