静岡市立西豊田小学校の5年生8人が9月1日、自然体験学習の一環で富士山をハイキング中に一時ルートを外れて遭難した。日暮れまでに全員が救助され大きなけがはなかったが、発見が遅れれば命が危ぶまれる事態だった。なぜ起きたのか。学校と警察、参加していた児童らへの取材を基に、当時引率した登山ガイドの案内で現場を歩き、検証した。
見渡す限りに広がる樹林。遠目に鹿が横切った。記者がこの場所を訪れたのは日曜日の午後4時だが、周りに人影はない。一時遭難した8人のうち4人は、日暮れ前の午後6時すぎ、この付近で救助された。
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