「バラエティーのイメージとはほど遠い」“現実”
<風岡直宏さん>
「右足首の軟骨がすり減って、なくなっている。大変なことを人知れずやっているのがタケノコ農家。テレビのバラエティのイメージとはほど遠い」
タケノコを生産する環境の過酷さもタケノコ農家が減っている理由のひとつです。
<風岡直宏さん>
「無人の山ですからここ」
風岡さんがタケノコを育てている竹林です。
<風岡直宏さん>
「これ持ってみな、1本」
6月15日に伐採した古い竹です。
<風岡直宏さん>
Q.めちゃくちゃ重たいですね!
「これをひとりで山の中から道路に運び出す作業。何十往復。人に見られないけどやってる。農家っていうのは…」
風岡さんは年間300日山に入り、このような作業を23年間続けています。風岡さんはいまのタケノコ農家のことをこう例えます。
<風岡直宏さん>
「絶滅危惧職って俺が言ってる。保護が必要。絶滅するよ。間違いなく」
このまま農家の高齢化が進むと、いつの日かタケノコが食卓に並ぶ日が来なくなると風岡さんは予言します。それでも引退までの残り2年、風岡さんは全力でタケノコを作り続けます。
<風岡直宏さん>
「有終の美を飾りますよ」