5月2日は立春から数えて88日目となる「八十八夜」。静岡県内では、一番茶の収穫が最盛期を迎えています。
一方で、深刻なのが消費者のお茶離れです。そこで静岡県内の関係者は、あの手この手でお茶の魅力を知ってもらおうと知恵を絞っています。
国内有数の茶どころ、牧之原台地にある広い茶園。「茶娘」姿で新芽を摘むのは、地元の中学生です。
組合立牧之原中学校(静岡県牧之原市)では、自前の茶園を持っていて、毎年、この時期にお茶摘みをしています。若い世代に地元の主要産業であるお茶栽培への理解を深めてもらうのが狙いです。
<3年生の生徒>
「茶摘みは保育園の時からやっていて、生まれた時からお茶を見ている。お茶摘みは大変な作業ですけど、自然と触れ合えるのでとても楽しい」
このお茶がいま、厳しい状況に追い込まれています。一世帯当たりのリーフ茶の消費量は、この15年で4割近く減少。お茶どころ、静岡でもその影響が色濃く出ていて、産出額は下がる一方です。
なんとか、この状況を打破しようと関係者は躍起になっています。沼津市で無料で配られた新茶。パッケージには、人気アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』を使いました。若い人に関心を持ってもらうための作戦です。
<受け取った人>
「おいしかったらまた、買いたい」
ユニークな格好でお茶の良さを広めようと頑張るヒーローもいます。その名も「茶神888(さじん・はちじゅうはちやー)」
<茶神888>
「掛川茶らしいってどういうものなんですか」
<生産者>
「掛川茶はやっぱり、水色(すいしょく)がきれいな深蒸し茶」
2月4日の立春から全国の茶産地をめぐり、それぞれの魅力をSNSで発信してきました。消費者のお茶離れが叫ばれる一方、お茶が好きだという人はまだまだ多いと「茶神」は感じています。
<茶神888>
「純粋にまだ知られていないだけじゃないかというところがたくさんあって、そういうところを私が掘り起こして伝えられたら」
多くの人に飲んでもらいたい。お茶にかかわる人すべての願いです。
<茶神888>
「みんな、新茶の時期だぜ!飲もうぜ!お茶!」