竜巻で甚大な被害を受けた静岡県牧之原市で、任期満了に伴う市長選が始まりました。新人と現職の一騎打ちで、それぞれの候補は被災者に寄り添う政策を訴えています。
牧之原市長選に立候補したのは届け出順に、新人で行政書士の板倉直寿さん、3期目を目指す現職の杉本基久雄さんの2人です。
今回の選挙では、市内10校の小中学校を2校に再編する市の計画について意見が分かれています。
<新人 板倉直寿 候補>
「地域から10校や20校の小中学校がなくなって本当に牧之原市はこれから発展できるのでしょうか」
新人の板倉さんは、学校再編計画の白紙撤回を訴え、市営の産科施設の設立や議会の改革を進めたいとしています。
<現職 杉本基久雄 候補>
「牧之原市の大きな課題は少子化と人口減少です。第3次総合計画を着実に進めることで歯止めがかかる」
現職の杉本さんは、学校の再編を進めていく考えで、よりよい都市環境で子育て世代の定住を増やしたいとしています。
竜巻で被災した住民に、まちのリーダーに求めることを聞きました。
<住民>
「よくみんなの意見を聞いて物事を進めてもらえれば」
<住民>
「災害はまたやってくるかもしれませんから、経験を生かした形で積み上げていってもらいたい。実際現金は欲しいので、お金苦しいんですよ。生活が苦しくなっちゃっているから。手当も早く支給してくれればというのもあります」
それぞれの候補は、被災者が行う手続きを簡略化したいとしています。
<板倉候補>
「被害を受けて元気をなくしている方が、り災証明書や被災証明書などを書かなくてはならない。簡素にするよう工夫したい」
<杉本候補>
「被害認定調査も非常に煩雑なので、簡略化できるように、スピーディーに復旧できるよう国・県に要望していきたい」
牧之原市長選は10月26日に投票が行われ、即日開票されます。