かつて、林業で栄えた静岡県浜松市天竜区の山あいにある「水窪(みさくぼ)」という町は、大正時代に起きた大火の戒めとして、「ぎおん」という呼ばれる風習がある。1年に2日間だけ、花火をすることが許されるこの不思議な風習を律義に守り続ける火に敏感な集落で、住民による放火事件が起きた。
現地取材で明らかになった事件直前の男について
元々、男は自宅で妻と2人暮らしをしていたという。
「昔は地域の付き合いにも顔を出す人だったよ。1人暮らしになって、変わったね」
また、「昔から畑を荒らした猫の足を切ってしまうような人」で、気性が荒かったと振り返る住民もいた。
2023年8月末、男はナイフで妻にけがをさせたり、玄関のガラス戸にテレビを投げつけたりして、暴れた。
警察が現場に駆け付ける事態となった。