学校の避難訓練などでかぶる「防災頭巾」を50年にわたって製造・販売しているメーカーが静岡市にあります。タレントで防災士の資格を持つ時東ぁみさんが防災頭巾の歴史や優れた機能に迫りました。
<時東ぁみさん>
「防災グッズでは必需品の防災頭巾を作られているファシル株式会社におじゃまします。うわ!すごい。防災頭巾ってこうやって作られているんですね」
<ファシル 八木法明社長>
「工程が複雑なんです。なかなか機械ではできない。ですからあえて、地元静岡で手縫いでハンドメイドで。丈夫にキルティングしていますから、6年間何回洗っても『防炎性能』は変わらないような商品になっています」
<時東さん>
「きちんと最初と変わらずに6年間使えると」
<八木社長>
「実はこういう風になっているんですね」
<時東さん>
「これは防災頭巾(の中綿)と同じということですね」
<八木社長>
「これは切れ端なんですけども、ちょっと火をつけてみます…燃え広がらないです」
頭を守るだけでなく、火を防ぐ特徴もあり、40年ほど前、国内で初めて「防炎性能」が認められました。
八木社長の母親でもある先代の社長が「防空頭巾」をヒントに開発を始めた「防災頭巾」。今は、年間1万5000個を静岡県内の幼稚園や小学校に届けています。
<八木社長>
「これは防災クッション。この中に防災頭巾が入っています」
<時東さん>
「すごい」
<八木社長>
「しかも、この中に防災グッズも入っています」
防災頭巾と防災グッズをひとつにして保管できる「防災クッション」。手袋や携帯トイレ、カイロなど、自分にあわせた必需品を防災頭巾に挟んでおけば安心です。
<八木社長>
「人によっては常備薬を入れたり、自分で少し考えていただいて、この中に入れて、普段はクッションの中に入れて身近に災害を感じてもらう…」
<時東さん>
「毎日どこかにあれば、常に防災ができているということですね。で、ちょっと横目に入ったんですけど、これは、もしかしてクッションカバーの種類ですか?」
<八木社長>
「はい、種類です。最近、デザインもおしゃれになって自分で持ちたくなるような防災用品が増えてきました」
車の中に置いておく防災グッズもあります。最近では贈り物としての需要も増えています。
<八木社長>
「やはり防災用品は絶対になきゃ困る防災用品と、あった方がいい防災用品があると思うんです。だから、皆さん、優先順位をつけていただく…あとは分け合う、助け合うという「共助」の考え方が広がれば、人に贈るもの、共に助け合う商品を用意したりするようになりますから」
<時東さん>
「私もいろいろ防災のことを皆さんに伝えるというのをやっているんですけど、やっぱり『自分の命を一番に考えて行動をしてくださいね』っていう、そうしたら『皆さん、生き残るよ』という話をいつもしてはいるんですけど、そこにやっぱり人に分けるとか、人を助けるとかというところまでお話しきれてなかったので…ぜひ、みんなで助け合うような」
<八木社長>
「共に分け合う、助け合うような意識が広がればいいなと思います」