観測が始まってから70年以上長野県内にサクラの開花を伝えてきた標本木が、老木化のため今年から新たに変わります。
長野地方気象台・小林松太郎さん:
「こちらが役目を終えることになったソメイヨシノの標本木です。切り口が完全に空洞になっていたり、枝もだいぶ傷みが激しくて、皮がめくれてきていたりしている」
長野地方気象台に植えられている樹齢70年以上のソメイヨシノ。
サクラの開花観測が始まった当初からこの標本木が県民に春の訪れを告げてきました。
正式な生物季節観測として開花宣言が行われるようになったのは、今から71年前の1953年。
サクラの標本木が、5から6輪咲けば「開花」、8割咲けば「満開」と発表しています。
城山公園近くにある長野地方気象台で開花が宣言されるころには、まだ満開ではないものの花見を楽しむ客でにぎわいます。
標本木の変更は、老木化により正確な観測ができなくなる恐れが出てきたことが理由です。
長野地方気象台・小林松太郎さん:
「傷みが激しくなりましてこの度、大胆に剪定をすることになりまして、そうすると開花や満開の観測に影響が出てくる恐れが出てくるということで、標本木を変更することになりました」
今年からサクラの開花を告げる標本木は、気象台の同じ敷地内にあります。
長野地方気象台・小林松太郎さん:
「こちらが今年から観測が始まるソメイヨシノの標本木です。まだ幹が細くて全体的にも小さな木ですね。樹齢25年以上です。植物が開花するというところで季節の遅れや進みを見ていたりします。気候変動の指標の一つにもなりますのでずっと長くこの木で観測できればいいかなと思う」












