長野県は、制服のない高校の割合が全国で最も高くなっています。
背景には自ら考えて行動するという「自主性の尊重」がありますが、今回、長野市の中学校で「学校生活にふさわしい服装」について考える取り組みが行われました。
3年生の教室をのぞくと・・・
ユニフォームのようなTシャツに女子高校生風の格好など、さまざまな服装の生徒たちが。
信州大学附属長野中学校は、10日までの4日間、私服OKの「服装自由期間」を実施しました。
初めての試みを企画したのは生徒たち自身。
企画した生活委員長・岩崎唯人(いわさき・ゆいと)さん:
「中学生が、なんで制服を着ているのかという議題を(集会で)設けたが、私服にしたときに問題があるのか、私服にした方が逆に服装について考える機会になるのではないかということで、生徒の意見を取り入れて企画した」
学校指定の制服はないものの、生徒会では、気品のあるものや質素で清潔なものといった『服装5原則』を定めていて、普段は学生服やブレザーを着て登校しています。
この4日間は、日を追うごとに私服が増えてきたといいます。
私服派の生徒:
「いつもより軽いなという感じがしてすごく楽です」
「私服の方が過ごしやすいし、自分らしく振舞える。朝、服を選ぶ時間はかかるが、学校に行く楽しさが増えたので結構賛成」
一方、これまでの制服姿を貫く生徒も。
制服派の生徒:
「今までずっと制服でやってきたというのもあって、その思いが…。きのうは(制服は)僕だけでした。(Q.遂に一人に?寂しくない?)私服の中に制服1人だけだと、もはや制服も私服みたいになるので大丈夫」
それぞれの好みや個性を感じたり、改めて制服の良さに気付いたりと受け止めは様々です。
生活委員長・岩崎唯人さん:
「私服に対して反対も賛成も両方の意見をもらっているが、服装について考えられているから大成功。ただ着ているだけじゃなくて、考えて着ていく風潮が広まったり、今後のスタイルについて見直していけるのではないかと思う」
生徒たちは今後アンケートなどを行い、学校の服装について改めて考えることにしています。