これまであまり注目されてこなかった「小さな古墳」に関する企画展が千曲市で始まりました。

馬の制御に欠かせない「轡(くつわ)」と呼ばれる馬具に…

ろくろなどを使わないで作られた土器。
これらはすべて千曲市や坂城町で見つかった古墳時代の出土品です。
森将軍塚(もりしょうぐんづか)古墳館で始まった企画展には、小さな古墳とその周辺の出土品およそ200点が展示されていて、初日の11日には学芸員による解説も行われました。

こちらは、現代のピアスやイヤリングにあたる「耳環(じかん)」。
全長100メートルの前方後円墳「森将軍塚古墳」の周りにある小さな古墳から見つかった副葬品です。

■千曲市教育委員会・歴史文化財センター 平林大樹(ひらばやし・ひろき)学芸員
「右と左両方つけるので、6個あるということは最低3人は副葬されていたことになる。この時代のお墓は1回埋葬したら終わりではなくて、また開けて埋葬するとそういう繰り返しをした家族のお墓」

坂城町で見つかった大規模なまつりの痕跡からは、鉄製品の農具が多く出土していて、今回はじめて公開されました。

■訪れた人
「身近なところでこんなにたくさんあったなんて初めて知って、本当にすごい」
全国で15万基以上ある古墳の9割を占める「小さな古墳」。
その出土品は当時を知る大きな手がかりとなります。

■千曲市教育委員会・歴史文化財センター 平林大樹学芸員 「奈良時代につながるような資料も実はたくさんある。千曲市、さらにもっと遡った更級郡・埴科郡という地域の姿を知ることが出来る大事な資料。非常に身近な存在として古墳を考える一つのきっかけになってもらえればと思う」
企画展は8月20日まで行われています。












