みなさん、「メタバース」という言葉を、最近よく耳にするようになったのではないでしょうか。インターネットの世界に構築された「仮想の3次元空間」に、自分自身の分身である「アバター」を出現させ、会話や交流などを行えるサービスです。

ゲーム分野に多く使われていますが、岡山大学が開発した仮想空間はこれまでに例のない「孤独に悩むがん患者用の空間」。日本でも初めての取り組みです。

岡山大学が開発したメタバース(仮想空間)

【画像①】のように、色鮮やかな植物が生い茂る空間。

【画像①】緑生い茂るメタバース空間

外に出ると、【画像②】のように真夏の日差しが照り付ける砂浜に海。海の家も見えていました。これは、インターネット世界に作られた仮想空間=メタバースです。

【画像②】歩みを進めると、海の家も!

(説明)
「そのままイカを持った手を、口の方に持ってくれば、ガブっと食べられる」

【画像③④⑤】のように、コントローラーを操れば、アバターにイカ焼きを食べさせることができます。

【画像③】コントローラーを操れば
【画像④】アバターがイカ焼きを手にして
【画像⑤】食べることができます

メタバースで「病院を忘れられるような空間に」

「仮想の3次元空間」に、自身の分身であるアバターを出現させ、会話や交流などを行えるメタバース。主にゲーム分野での普及が進んでいます。

ただ、岡山大学の長谷井嬢准教授が考案したメタバースは、医療分野での活用を目指す仮想空間です。

【画像⑥】病院外の子たちとも会話ができる「メタバース」

(岡山大学学術研究院医歯薬学域 長谷井嬢准教授)
「長期で入院している子たちを対象にしていて、だいたい1年近くずっと入院をしている状況下では、病院の外へほとんど出ることがないので」

「『病院を忘れられるような空間』をコンセプトにデザインをしています」

【画像⑦】開発した長谷井嬢 准教授
【画像⑧】病院のことをメタバースで忘れられたら