こちらの書籍をご覧ください【画像参照】。その名も「岡山100名墳」、古墳大国・岡山の見るべき古墳100基を紹介したガイドブックです。

実はこの本の著者は、岡山市在住の中学1年生なんです。その名も「古墳めぐりすと・はにお」くん。SNSなどでも積極的に古墳の情報を発信している少年を取材しました。


壁一面の「古墳新聞」に「埴輪」の置物。「はにおくん」が学校から帰ってくるのを待たせてもらいました。

(母親)「お帰り」

「古墳」をこよなく愛する中学1年生・「はにおくん」こと板東郁仁さん(12)、父と母の3人家族です。

お城や寺社を訪れ、壁新聞にまとめることが好きだという板東さん。コロナがきっかけで始めた古墳めぐりに夢中になり、今では「駆け出し古墳めぐりすと・はにお」の名でSNSなどを通じその魅力を発信する「墳活」に没頭しています。

今までに1500基以上の古墳を訪れ、この春その成果をまとめた「岡山100名墳」を自費出版しました。書店での売れ行きも順調だといいます。

(郁文堂書店 田川聖弥 取締役営業部長)
「ここにたくさん古墳に関する関連書籍がありますが、その中でも彼の本はダントツで出ている商品になります」
「岡山100名墳」は、写真を豊富に使って「はにおくんおすすめの古墳の見どころ」や「歴史的な背景」をくまなく紹介しています。
「これが一番最初のものになって、それから修正とか進めていって・・・」
パソコンソフトを使って原稿を書き込み、撮影した写真をレイアウトするなど、自ら編集。両親が校正を手伝うなどして、約1年半で完成しました。「古墳の美しさ」や「古墳にたどり着くまでの難しさ」など、自分の足で調べた古墳の魅力を、星の数で採点しています。
吉備の国に現れた、新進気鋭の古墳ガイド「はにお」くん。週末の古墳巡りに同行させてもらいました。

まずは、全国4番目の大きさ・岡山が誇る造山(つくりやま)古墳…ではなく、そのお隣です。

(板東郁仁さん)
「向こうが『吉備の大王』の墓で、この古墳は『吉備の大王の部下の様な人』が葬られている陪塚(ばいちょう)といわれている古墳です」

4月末から石室が一般公開され、いま、おすすめの千足(せんぞく)装飾古墳です。はにおくん、ここでも記録に余念がありません。

続いて訪れたのは倉敷市。こちらは、古墳時代の前弥生時代に作られたとされる日本最大級の墳丘墓。イギリスにある「ストーンヘンジ」のように、大きな石が同心円状に配置されています。

(板東郁仁さん)
「『双方中円墳』と言って、前方後円墳にもう一個...」
ミステリアスなところが魅力だそうです。息子に連れられ、家族で古墳を巡るうち魅力にのめり込んだという、お父さんとお母さん。

(父 哲哉さん)
「古墳にいくと、山の中、よく分からない所に入っていっても、いろいろ発見がある」

(母 恭子さん)
「面白い、新しい興味が掻き立てられて、すごく楽しいです」
「古墳の魅力をたくさんの人に知ってほしい」という、はにおくんです。

(板東郁仁さん)
「まずは古墳が身近にたくさんあることを知ってもらって、実際に古墳に足を運んでほしい。そこに何か古代人の思いが隠されていると思うので、そういう思いをひも解くことができるというが、古墳の魅力だと思います」

皆さんも、はにおくんのガイドブックを片手に「古墳めぐり」に出かけてみてはどうでしょうか?