西日本豪雨から5年。あす(6日)は各地で追悼式が行われます。きょうは、当時、倉敷市真備地区で被災した学生が、自身の経験を語る大学の授業が行われました。伝えるのは、経験を元にした「生きた知識」です。

(ノートルダム清心女子大学 畑紗也加さん)「1階は全部、陵南は被災してしまって、この時計は陵南が沈んでしまった時の時間で止まっています」

通っていた高校の被災当時の様子を振り返るのは、ノートルダム清心女子大学3年生の畑紗也加さんです。

5年前の西日本豪雨のときは高校1年生。当時通っていた倉敷市真備地区の高校や自宅周辺が水に浸かりました。そのリアルな体験を社会科の教員を目指す学生たちに語り、防災について生徒にどう伝えるればいいのか、ともに考えようというものです。

(畑紗也加さん)「被災して復興してそれだけで終わりじゃないというふうに西日本豪雨災害の経験から学びました。今5年経って記憶が薄れている人も多いと思うんです。真備の話もあまりしないじゃないですか。こういうことがあったんだというふうに防災観や防災教育に今後つなげていってもらえたら」

(受講した学生)「写真とかリアルなものを見るのが初めてだったので被害があったっていうことを再確認できて、防災の対策をしていけると思いました」「どんなことがあったかとかどのように防災したらいいかとか伝えて行くことが大事だと思います」

自身も学校の教員になることを目指している畑さん。将来の生徒たちに「生きた知識」を通じて伝えたいことがあるといいます。

(ノートルダム清心女子大学 畑紗也加さん)「防災に目を向けてほしいというのと、被災地にちゃんと心を向けてほしいというのがあります。ただ被害が起きたんだなというのをニュースを通して知るだけじゃなくてその次のアクションに続いていくような生徒を育んでいきたい」