「ギターを触るのが怖くて…」藤川さんを襲った危機 開発はストップ

ーまさに「所有欲をくすぐる」というわけですよね。そしてVTRの中で「大きな危機を乗り越えて」という話がありました。これはどういうことですか?

(藤川裕介さん)
「実は3年ほど前、このTridentの開発が6割程度進んだ頃に、片耳がもうほとんど聴こえない状態になってしまいました。あまりにも両耳の音の感覚っていうのと違うもので、ちょっと怖くてギターに触れない日々が数か月続いてしまったんですけども、その後、元の感覚っていうのを取り戻すまでの間、開発がストップしてしまっていました」

ー今も聴こえは戻らない?

(藤川裕介さん)
「聴こえは戻らなかったんですけれども、何とか片耳で以前のように音作りできるレベルまでは感覚を取り戻してます」

ー感覚は取り戻せるものなんですね。

(藤川裕介さん)「そうですね、ずいぶん慣れたと思います」

ーこちらは「全部手作り」ということですけども、値段は相当高いものなんですか?

(藤川裕介さん)
「3万円前後になります。一般的なものですと、広く普及しているものであれば1万円前後のものが多いんじゃないかなと思います」

ー手作りだと作る数も限られると思いますけど、1か月に何個ぐらい作るんですか?

(藤川裕介さん)
「だいたい頑張れば100台ぐらい作れると思います」

ーそもそも手作り。それがSNSで話題を呼んで広まってるというわけなんですよね?

(藤川裕介さん)「そうですね」

ー藤川さん、次はどのように?将来はどういうふうに事業を広げていこうと思ってらっしゃいますか?

(藤川裕介さん)
「はい。日本のペタルというのは、世界的に見ても非常に高い評価を受けておりまして、名だたるトップアーティストの中にも、日本のペダルを愛用してくださってる方が本当にたくさんいらっしゃるんですね」

「SNSを始めとしたインターネットの力も活用しながら、情報発信であったり、関心を持ってくださるギタープレイヤーの方とのコミュニケーションをとっていきたいと考えていまして、『日本の小さなブランドですけれども、いいもの、面白いものを作っているぞ』っていうことを少しでも多くの方に知っていただけたらなと思っています」

プロギタリストも絶賛するエフェクターペダル、CRAFTROS・Tridentを作っていらっしゃいます、赤磐市在住のペダルビルダー・藤川裕介さんにお話を伺いました。どうもありがとうございました。