出会いがない場合は?
──ナメクジの仲間は出会いに恵まれなかったらどうするのでしょうか?
(東洋産業 大野竜徳さん)
「種類によっては自分の精子で自分の卵子に受精し、一匹で子孫を残す自家受精という方法を取ることができる種類も知られています。
近くに仲間がいなくても安心、というわけではなく、あくまで命のバトンを残すための緊急避難的な方法なのでしょうが、強い生き物ですね。
ヤマナメクジは掃除屋さんだけではなく、森の健康診断の指標になる存在でもあります。
ヤマナメクジは乾燥にとても弱く、湿度が保たれた豊かな森林を好みます。
そのため、ヤマナメクジが普通に見られる森は、それだけ落ち葉や朽ち木があり、水分も保たれた健全な環境であることが多いのです。
だから人の手が入り、腐葉土どころか落ち葉も長いこと溜まらない、乾燥した見た目はきれいな公園や街路樹などでは見られません。
昆虫や野鳥だけでなく、ナメクジもまた、森の豊かさを教えてくれる指標の一つになります」










