複合体の立体構造を決定

研究グループは今回、大腸菌の無細胞翻訳系とクライオ電子顕微鏡解析を組み合わせ、SecM を合成中に停止したリボソームと YheS の複合体の立体構造を決定することに成功しました。

構造解析の結果、YheS はリボソームの「Eサイト」という部位に結合し、Pサイトの tRNA(P-tRNA)と相互作用していることが判明しました。

さらに YheS が結合することで、P-tRNA は約 25° 回転し、かつ 12 Å(1 Å は 1 cm の 1 億分の 1、水素原子の大きさが約 1 Å)ほど外側に引き出されていました。

それに伴い、P-tRNA につながっている SecM のペプチド鎖も約 2 Å トンネルの外側へ引き出されていました。

YheS が結合していない状態では、SecM のペプチド鎖はリボソームのトンネル壁と強く相互作用しています。しかし YheS が結合することで、そのペプチド鎖とトンネル壁の相互作用が失われることも確認されました。

【図解】