■安さが売りの「讃岐うどん」がピンチ

「早い・安い・美味い」と、三拍子が揃った讃岐うどん。本場・香川県では、昼どきになると各地のうどん店で行列ができます。
しかし折からの物価上昇で、自慢の「安さ」が揺らいでいます。その影響で、「身体の一部がうどんでできている」とも言われる香川県民の行動にも、変化が出ているというアンケート結果が、このたび発表されました。
「このままいけば、香川の経済を揺るがしかねない」と指摘します。
■「うどんを食べる回数 年60回→年45回」に

(街の人は)
「値上がりしとんかな、うどん」
「値上がりしとるけど…困る」
「家計には響きますよね」
ー週何回うどんを食べますか?

「週に3回ぐらいかな、それが2回ぐらいに1回減るね」

2021年は「年間60回」だった回数が、2022年は「45回」まで減少。
この数字は「香川県民1人がうどんの外食に出かける回数」です。
百十四経済研究所が今年9月、香川県民478人を対象に行ったインターネット調査で見えてきたデータです。

(百十四経済研究所 山口良三 シニアアナリスト)
「ソウルフードのうどんですので、この結果に対して驚いているところです」
■要因はうどん店の値上げ「うどん1玉300円→350円」に

「はい、いらっしゃい、いらっしゃいませ」
高松市郷東町のうどん店です。「小麦」や「食用油」など、店で使われるあらゆる食材の値段が上昇しています。


店は値上げを踏みとどまって来ましたが、ついに年明けから、消費税以外では初めての値上げを決めました。1月から「1玉300円」のかけうどんは「350円」になります。

(手打ちうどんひさ枝 久枝了さん)
「燃料代も上がったり、電気代とかも上がっているので。みなさん同じ苦しみを味わっている中で、本当に苦渋の決断なんですけれども」
「営業を続けるにあたって、やっぱりこれだけはなんとか許してもらいたいなと思っています」