「刑を軽くすべき事情は見当たらない」男に下された判決は?
さらに、悪質な犯行を常習的に繰り返す男について、
「この種事犯に対する規範意識は微塵も感じられず、男に前科前歴がないことを踏まえても、自らの欲望のみに従って、被害者らを都合の良い物として扱う自己中心的な態度には、極めて厳しい非難が向けられなければならない」
「黒い影なる幻覚に命令されて一連の犯行に及んだ、などと荒唐無稽な弁解に終始し、反省はおろか、自らの責任と向き合うことすらせず、そのような態度が被害者らの心情を傷付け続けていることなども考慮すれば、一般情状において、量刑を軽くすべき事情は見当たらない」
などとして、懲役28年の求刑に対し、懲役26年の判決を言い渡しました。
判決を受けた男は、表情は変わりませんでしたが、控訴の説明を受けると、小さくうなずき、無言で法廷を後にしました。
男は判決を不服として、9月25日に控訴しています。
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