今年6月下旬に有毒植物イヌサフランの球根を誤って食べた岡山県内に住む80代の高齢者が、死亡していたことがわかりました。警察と保健所で調べたところ、食中毒と断定されたため、岡山県がきょう(12日)発表しました。玉ねぎと間違えて食べたということです。

イヌサフランは、一般的に「コルチカム」という名で園芸用に販売されており、死亡した高齢者は自宅の庭にあるプランターにイヌサフランを植えていて、その球根を玉ねぎと勘違いして調理して食べたということです。

イヌサフランは有毒成分のコルヒチンを植物全体に含んでいて、嘔吐、腹痛、下痢、けいれんなどの中毒症状を引き起こします。

葉は夏には枯れてしまうため、葉のない時期は球根を玉ねぎやジャガイモなどと間違えて食べてしまうケースがあり、全国では過去10年間にイヌサフランによる食中毒が22件発生し、29人が症状を訴え、うち14人が死亡しているということです。
岡山県は植えた場所に植物の名札をつけるなど、誤ってイヌサフランを食べないよう呼びかけています。