警察に聞くと...「そもそも一回で渡り切れるように設計されていない」⁉
この現状を伝えるべく、岡山県警の交通規制課を訪ねると…
(岡山県警察本部交通規制課 宮崎満次長)
「歩行者灯器が12秒しかないので、『一旦真ん中の橋のところで待っていただいて』、『次の青で渡り切ってもらう』というのを想定して、この秒数にしています」

ーそもそも、一回で渡り切れるようには設計されていない?
(岡山県警察本部交通規制課 宮崎満次長)
「そうですね」
信号が短い理由は「バスが通るから」だった
なんと、「2回に分けて渡ることが前提の秒数設定になっている」というのです。「南北方向」に比べて「東西方向」の青信号が極端に短く設定されている理由とは…。
(岡山県警察本部交通規制課 宮崎満次長)
「交通量でいうと『南北』、特に『北進車両』のほうが断然多くて、バスも通っているので【画像⑦】、そちらを優先して秒数を割り振っている」

50秒と定められていた この交差点の「青信号の合計時間」
実は、各交差点では、青信号の合計時間が定められています。問題の交差点では、「約50秒」。「南北」の道は交通量が多く、青信号の時間を長めにとる必要があるため、交差する「東西方向」の信号機は、青信号を短くせざるを得ないというのです。
では、この交差点で現在「約50秒」に設定されている青信号の「合計時間そのもの」をもっと長くすることはできないのでしょうか。
(岡山県警察本部交通規制課 宮崎満次長)
「なかなかそのあたりの秒数設定は難しい」
「『東西』の道を30秒に設定していた場合に、もしだれも渡らない時間帯が、日中だったらあろうかと思うのですが、誰も渡らないのに30秒~40秒もバスが止まって待っておかないといけない、ということになりますので」
青信号の合計時間は通常、交差点の規模によって決められているといいます【画像⑧】。

今回のように小規模な交差点では、「無駄な待ち時間を減らす目的」で、大きな交差点よりも短めに設定されていて、隣接する交差点との兼ね合いや交通障害のリスクなどから、青信号の合計時間そのものを長くすることは難しいといいます。