津山市で、悩んでいる人に早期に気づき、適切な支援につなげたいと、自殺を未然に防ぐ命の門番「ゲートキーパー」の研修会が行われました。




(研修会の様子)
「きょうだけじゃないがな、いっつもやがな」
「そんなにしつこく言わなくてもええがな」
これは「高齢者施設で起きたケンカをどう仲裁するか?」というシミュレーションです。

参加者が当事者と相談員を演じ、役になりきることで「当事者を怒らせたり警戒心を抱かせたりしない」ための、適切な対処法を学びます。



津山市で9人のゲートキーパーが集まり研修を行いました。指導するのは、津山市の学校でスクールカウンセラーを務める、植山起佐子さんです。


ゲートキーパーとは、悩みを抱える人が発信する「自殺の兆候」に気づき、適切な支援につないでいく相談員で、「命の門番」とも言われています。

自殺に至る深刻な悩みも、最初はけんかや不登校など「小さな兆候」で、これらを放置したことが自殺の要因となるケースもある、といいます。

参加者は些細な問題ながら対応が難しい様々な状況をシミュレーションすることで、適切な対処法を模索していきました。


(ゲートキーパー)
「自分がどうしても『上から目線』で話してしまうことがたくさんあるんです。それを反省しました」
「研修を受けて、利用者との関係が良くなったいいなと思う。もし私ができることがあれば協力したい」


「当事者の悩みが小さいうちに相談できる人がそばにいること」。。。それが自殺を未然に防ぐ第一歩だといいます。現在、津山市ではおよそ230人のゲートキーパーが活動しています。
ゲートキーパーに特別な資格はないということです。2013年から津山市ではゲートキーパー養成講座を行い、これまで230人が受講しています。皆さん、普段はボランティアに参加したり、民生委員や施設でスタッフとして働いたりしている人たちだということです。