「どんなことがあっても歌い続けて」高橋さんの言葉が蓮井さんに響く
そして、今年の「岡山パリ祭」。
7月14日の本番に向けて、練習する2人の姿がありました。

6月30日のことです。
「民衆の歌」の合唱に参加する蓮井さんのため、高橋さんはピアノを弾きました。
ピアノを弾く高橋さんに寄り添う蓮井さんは、ベリーショート。
抗がん剤の影響で髪が抜ける高橋さんとお揃いにするため、蓮井さんは、髪を切りました。
7月に入り、高橋さんの体力は次第に落ちていきました。
7月6日。
高橋さんは、28日に2人で演奏する予定の「さくらんぼの実る頃」を、蓮井さんのスマートフォンに録音しました。
このとき、高橋さんは左手が動きにくく、音数を減らして演奏しました。
「もしものときは、このピアノで歌ってほしい。どんなことがあっても歌い続けてほしい」
高橋さんの、蓮井さんへの想いが詰まった演奏です。
7月18日。
夕方、高橋さんは息を引き取りました。
蓮井さんの心の中には、いまも、高橋さんのピアノの音、叱咤激励の声が響いているといいます。
「どんなことがあっても歌い続ける」
蓮井さんは、高橋さんとの約束通り、これからも歌い続けると心に決めています。
