昭和61年(1986年)1月、天草郡苓北町上津深江地区で行われた八坂神社裸まつりの映像です。

およそ400年の歴史を持つ地元の伝統行事です。当時ニュースはこう伝えています。「天草郡苓北町では海を渡る神輿(みこし)で知られる裸まつりが行われました。この裸まつりはいまから380年前、山伏が無病息災を願って海の中で禊(みそぎ)をしたのが始まりと言われています。

今日は締め込み姿の若者30人余りが上津深江の八坂神社でお祓いを受けた後、ほら貝の合図で冷たい海に入り、見物の人達が見守る中、およそ500mを泳ぎ渡ります。

岸に上がったみこしは「チョウ・ヤンサー」の掛け声とともに家々の庭先や座敷に駆け上り、酒と大根、ニンジンのなますを神輿の上にふりかけ、無病息災を願っていました。

この裸まつり、ふるまい酒で肌を真っ赤にした若者達の無礼講は上津深江地区の175戸の家をまわり終えるまで続けられました。」