今年4月、沖縄県で起きた陸上自衛隊のヘリコプター事故で亡くなった10人の「葬送式」が18日、熊本市の駐屯地で営まれ、岸田総理たち関係者が参列しました。

18日午前9時25分ごろ、熊本空港に現れたのは航空自衛隊の飛行機。機体が空港ターミナルの近くで止まると黒塗りの車両が隊列を組んで近づいていきます。

厳戒態勢の中、熊本空港に降り立ったのは岸田総理。警護にあたる複数の警察官に取り囲まれながら車両に乗り込み「葬送式」が営まれる熊本市東区にある陸上自衛隊の健軍駐屯地に向かいました。

記者「総理を乗せたとみられる車両が熊本空港を出ていきます」

今年4月の宮古島付近で起きたヘリコプター事故ではこれまでに搭乗していた第8師団の坂本雄一(さかもと ゆういち)前師団長含む6人が死亡したほか行方が分かっていない4人についても死亡したと判断されています。

亡くなった10人の「葬送式」には遺族のほか岸田総理大臣や蒲島知事たち関係者およそ290人が参列しました。

非公開で営まれた式で岸田総理大臣は「職務の遂行に全身全霊を捧げていた隊員を失ったことは我が国にとって大きな痛手で無念でならない」と弔辞を述べました。

参列した蒲島知事は坂本前師団長について次のように述べました。

蒲島知事「顔の見える関係で頑張っていきましょうと約束をした後だったので、このような事故に遭ってとても残念」

また「遺族には小さい子どももいて痛まし気持ちになった」とも話しました。

陸上自衛隊は回収したフライトレコーダーの解析を進め事故原因を調べています。