あらゆる分野に活躍の幅を広げつつあるドローン。特に測地・測量においては、地表を上空から撮影できることから広く活用されています。映像は今から40年以上前の昭和57年(1982年)、阿蘇谷にある古墳を上空から撮影する様子です。使われたのはドローンではなく気球。当時のニュースはこう伝えています。

「古墳を調査する時に、真上から見た写真を撮る事は、古墳と地形との関係を知る上で欠かせない1つの方法ですが、「気球にくくりつけた無人のカメラを地上70メートルの高さに上昇させ、地上からリモコン操作をして古墳の空中写真を撮影する」という熊本では初めての試みが、きょう、民間の考古学研究グループにより、阿蘇郡一の宮町(現・阿蘇市)の中通古墳群で行われました。
一の宮町中通の水田の中には、紀元5世紀頃の古墳11基が点在していますが、きょうの調査は、このうち、中心部にある長目塚古墳と上鞍掛塚A古墳を対象に行われました。

気球に吊り下げる形でフィルムを詰めたカメラがセットされましたが、このカメラの下にはもう1つビデオカメラもつけられました。これは、このカメラから送られてくる映像を見ながら、地上からリモコンでカメラの角度を自由に回転させ、ここぞと思う時、シャッターを切る仕組みになっています。


この方法は、従来のヘリコプターやセスナ機から写す方法に比べて、短時間ででき、しかも値段もこれまでの10分の1ですむということです。

この装置を使って写した古墳の写真は、ほぼ真上からの写真で、くっきりとした前方後円墳の形が判ります。出来上がった写真は早速肥後考古学会で検討されました。肥後考古学会では、簡単にしかも安くこのような空中写真が撮れるのであれば、今後、新しい古墳の発見などにも役立つのではと話しています」

この気球、本来の撮影用のフィルムカメラの他に、操縦・モニター用のビデオカメラも積んでおり、またヘリコプターより安価に運用できるなど、現在のドローンの祖とも言える性能と機能を持っていました。












