熊本市動植物園で26日、飼育員がクロサイに突き飛ばされて重傷となった事故で、園側は「飼育員の安全確認が不十分だった」と陳謝しました。
飼育員を突き飛ばしてけがをさせたオスのクロサイは、27日から一般公開を再開しています。

この事故は、26日午前11時ごろ、熊本市動植物園にあるサイの寝室で、50代の男性飼育員が、重さが1トンほどあるオスのサイに2度にわたって角で突き飛ばされ、頭蓋骨や頸椎、骨盤などを骨折する重傷を負いました。
この事故を受けて、園側が27日に記者会見を開きました。
熊本市動植物園 松本充史園長「多大な不安と心配をおかけしたことを、深くお詫びします」

園によりますと、26日は繁殖のため、オスとメスを引き合わせる予定で、けがをした男性含む2人の飼育員で作業していました。
そして、運動場にある扉を開く準備のため、2人の飼育員は2頭を寝室に移しました。
寝室は3部屋あり、オスを真ん中の部屋を通って奥の部屋に入れた後、本来は仕切り扉を閉じるべきでしたが、扉が開いたままになっていたため、真ん中の部屋に入った飼育員とオスが鉢合わせになったということです。

仕切り扉は、本来、寝室の裏から遠隔操作で閉める予定でしたが、園は飼育員同士の確認が不十分だったことが原因と見ています。
園は今後、動物の部屋に入れるかどうかを分かりやすくするなど、再発防止策に取り組むとしています。
事故を受け、動物を研究する専門家は、次のように話しています。

東海大学農学部 伊藤秀一教授(応用動物行動学が専門)「野生動物なので“同じ部屋に入った”という、ただその一点だと思う。つき飛ばそうとする“スイッチ”がどう入るか、私たちでは分からない」
伊藤教授は「ヒューマンエラーは必ず起きるので、その時にソフト面だけでなく、ハード面で防御してくれる仕組みが必要」とも話しています。









