球磨川の支流・川辺川で計画されている流水型ダムの建設に向け、大きな動きです。

球磨川漁協は臨時総会で国との漁業補償契約を受け入れる方針を決めました。

熊本県八代市で開かれた球磨川漁協の臨時総会の議題は、川辺川に計画されている流水型ダムをめぐり、国が提示した漁業補償契約を受け入れるかどうかでした。

国は2020年7月豪雨で氾濫した球磨川流域の治水策として、川辺川に流水型ダムの建設を計画していて、2027年度の着工を目指しています。

ただ、ダムが建設されると流域での漁が制限されるなど影響が出るため、国は漁業権を持つ球磨川漁協に対し、約8億1200万円の補償契約を示していました。

補償契約の受け入れには、投票総数の3分の2の賛成が必要ですが…

「賛成が3分の2以上ありましたので、第1号議案は可決になりました」

臨時総会では正組合員の約72%が賛成し、受け入れる方針が決まりました。※賛成426人 反対162人 無効6人

今後の交渉は理事会に一任されることになり、ダム建設に向けた動きが加速することになります。

今回の議決について、ダムの建設に長年反対してきた理事の一人は、「採決で負けたことは仕方ないが、ダムについては最大限、環境負荷がないように手を尽くし、何かあった場合はきちんと対処してほしい」と話しました。