これまで高校剣道の団体戦で全国優勝39回を誇る、九州学院剣道部。圧倒的な実績で、その名は全国に轟いています。
しかし、日本一を目指す今年のチームを待っていたのは、険しい道のりでした。「九州学院剣道部の日本一への道」第2弾です。
「期待を持てるところまで来た」
1月、新チームで臨んだ全国大会の熊本県予選で、九州学院剣道部は実に25大会ぶりに敗れました。その後、厳しい稽古を乗り越え、強くなって挑んだ全国大会。それでも日本一には届かず全国ベスト8でした。

残された全国大会は、あと2つ。次に挑むのが「玉竜旗」です。
米田敏郎監督「日本一になるために必要な事を必死で、いろいろな事を吸収して欲しいと思って指導しています。期待を持てるところまでは来たんじゃないかなと思います」

その中で鍵を握るのが、大将の島村昇冴選手(3年)です。
米田監督「春まで苦しんでいた島村が、ここにきて県大会の個人戦で優勝できた、勝ち切れた。少し状態も上向きになった」

島村選手は、中学時代に個人戦で日本一に輝き、鳴り物入りで九州学院の門を叩きました。東京出身のため寮生活を送っていて、剣道部ではムードメーカーです。
そんな明るい島村選手ですが…。
島村昇冴選手「全国選抜前は調子が悪くて、メンバーに入るのかも分からなかった」

3月の全国選抜大会前、九州学院は熊本県外の強豪校と練習試合を重ねていました。その時、島村選手は思うような剣道ができず、米田監督も険しい表情を浮かべていました。
しかし、学校に戻ってミーティングをした後のことでした。