2016年の熊本地震で被災した商店で、唯一残ったオーブンがあります。地震の発生からまもなく9年。店主の“相棒”としてプリンを焼き続けたそのオーブンが、引退の日を迎えました。

「最後のプリン」完売

3月30日、満開の桜の下でお花見を楽しむ人たちが食べていたのは、熊本県益城町にある岡本商店の看板商品『益城プリン』です。

花見客「めちゃくちゃおいしい、星5つ付けていいと思います」「昔ながらのプリン。このプリンのファンです」

この日は200個準備し、2時間で完売しました。

実は、この日販売されていたプリンには、店主の矢野好治(やの よしはる)さんの特別な想いが込められていました。

岡本商店 矢野好治さん「“赤いオーブン”で作った最後のプリンだったので。オーブンも喜んでいると思います」