熊本市内の認可外保育施設で乳児が死亡した事故で、市の検証委員会が報告書を大西一史市長に提出しました。

この事故は2024年1月、熊本市中央区の認可外保育施設で生後9か月の女の子が呼吸をしていない状態で見つかり、その後、乳幼児突然死症候群の疑いで死亡したものです。

報告書では、事故発生時に保育資格のない事実上の園長が1人で乳児などを見ていたことや、異変に気付いた直後に救急車を呼ばなかった点などの問題点を指摘しました。

委員長 伊藤良高 熊本学園大学教授「(園の運営は)ずさんで不適切だったと言わざるを得ない。もしもそういうことがなければ、 死亡には至らなかったと強く思う」

また、毎年の立ち入り調査で問題点を指摘しながら改善が進まなかった点で、熊本市の姿勢も問題視しました。

【熊本市の立ち入り検査によるこの施設への指摘件数】
(A判定=基準に適合)
(B判定=基準に適合していないが、軽微な事項または改善が容易な事項)

2021年度 A = 0件 B = 7件 C = 24件
2022年度 A = 8件 B = 4件 C = 19件(のち改善2件)
2023年度 A = 10件 B = 5件 C = 14件 未確認事項 = 2

この施設は2024年1月末に閉園しましたが、施設側は最後まで検証委員会に出席しなかったということです。