2024年12月にJASMの工場が本格稼働し、その稼働前と後で地下水や河川などがどのように変化したのかを有識者が検証しました。

熊本県はおととし(2023年)8月から菊陽町のセミコンテクノパーク周辺の地下水や河川で、法律で規制されていない有機フッ素化合物や化学物質など1万種類以上を独自にモニタリングしています。

熊本県庁で行われた有識者参加の委員会

県はきょう(26日)、化学物質や半導体などの有識者6人が参加する委員会で、JASMの工場が本格稼働した後に実施した13地点のモニタリング結果を公表しました。

モニタリング結果によりますと、JASMの工場排水を処理する「熊本北部浄化センター」の下流の坪井川で、海外の国によっては規制値や目標値が設けられ工場でも使用されている有機フッ素化合物「PFBS(ピーエフビーエス)」と「PFBA(ピーエフビーエー)」の濃度が本格稼働前と比べて増加したということです。

ただ、海外の基準よりも低い濃度だとしています。

〈本格稼働前と後のモニタリング結果〉
・PFBS
6.9ng/L→59ng/L
・PFBA
不検出→15ng/L

報告を受けた県環境モニタリング委員会の篠原亮太(しのはら りょうた)委員長は「安心できるレベル」としながらも…。

篠原亮太 委員長

篠原亮太 委員長「5年10年どうなるか。そういう面で見たら、十分すぎるくらい(濃度を)下げる方がいい。これは企業努力。それを促す行政の努力」

県は有識者の意見を添えた結果を公表し、モニタリングを続けるとしています。