去年(2024年)4月、宮崎市で練習試合中だった熊本県立鹿本高校のサッカー部員が落雷に遭った事故を巡り、事故調査委員会の委員長がきのう(3月25日)開いた審議の概要を報道陣に明らかにしました。

これは去年4月3日、宮崎市恒久にある私立鵬翔高校のグラウンドで、サッカー部の練習試合中に雷が落ち、鹿本高校の男子生徒18人が病院に運ばれた事故です。

熊本県教育委員会によりますと、このうち1人は、現在も意識が完全には戻っていないということです。

この事故を受けて熊本県教委は去年12月、外部有識者による事故調査委員会を立ち上げています。

きのう(3月25日)の委員会は非公開で行われ、終了後に猿渡健司(さわたり けんし)委員長が概要を報道陣に説明しました。

猿渡委員長によりますと、先月(2月)委員が現地を訪れ、当日の天候について関係者への聞き取りや、現場の環境の確認などを実施。そのうえで25日の委員会では、現地訪問の結果を基に報告書の作成に向けて意見を交わしたということです。

猿渡健司 委員長

猿渡健司 委員長「雷を避けるような施設がないと感じた。高い建物があったら、そちらに行くのではないかという素人考えがありますが、そうした建物からは離れている」

事故調査委員会は今後も事故の原因究明や再発防止策などを議論し、今年5月をめどに県教委に報告書を提出する方針です。