熊本県水俣市の市議会議員が市の政治倫理条例に違反する行為があったとして、市民団体が政治倫理審査会の開催を求めて市議会に署名を提出しました。

水俣市議会に署名を提出したのは、水俣市の市民団体「開かれた市議会をめざす市民の会」のメンバーです。

団体側は、水俣市役所の新庁舎建て替え工事を巡り、水俣市議会の現職の議員1人が業者から工事参入の口利きの見返りに、現金を受け取った疑いがあるなどと主張して、政治倫理審査会による審査を求めています。

市議会事務局によりますと、政治倫理審査会の開催には、条例に基づき有権者の50分の1以上の署名が必要で、仮に去年(2024年)12月1日時点の有権者数(1万8807人)を基に計算すると50分の1は377人となります。

一方、団体側によりますと、2月22日からきょう(3月3日)の間に、必要な署名の約3倍となる1263人分の署名を集めて提出したということです。

2月22日に開かれた集会の様子

開かれた市議会をめざす市民の会 中山徹さん「思っていた以上の署名が集まり、びっくりしている。徹底した調査をしてほしい」

一方、指摘を受けた議員はRKKの取材に対し、「疑いは事実無根。政治倫理審査会が開かれた場合、疑いを晴らしていきたい」とコメントしています。

今後、水俣市の選挙管理委員会が署名が有効かを調べ、その後、条例が定める署名の数を上回っていると確認されれば、専門家などでつくる政治倫理審査会が開催され、この議員に関する内容について審査が行われます。

署名の有効性が確認されれば、水俣市では初めての政治倫理審査会の開催となります。