◆記号の向きの違いが意味することは?シャーマンの力を封じ込める目的か

石蓋には埋葬者を封じ込めるための「線刻」と呼ばれる記号がいくつも刻まれていました。白木原室長は「なぜ線刻を刻んだあとで石蓋を割る必要があったのか現時点ではわからない。今後、弥生時代の葬送儀礼などを知るうえで重要なものになる」と話しました。3枚の石蓋のうち1枚の記号だけが棺の内側を向いていました。祭祀を司る「シャーマン」などの有力者を完全に封じ込めるために、頭の上の石蓋だけを内側にした可能性も考えられるということです。吉野ヶ里遺跡でまだ発掘が終わっていない「謎のエリア」はまだ残されていて、9月23日から調査が始められる予定です。