職員が質問を作り、答弁書まで用意する「なれ合い」
私も記者やデスクとして福岡県内で15年暮らし、少年時代の大半を福岡で過ごした息子たちは今も博多弁で、私は鹿児島出身ですが、家族にとっての古里は福岡です。だから、なおさら腹立たしく残念なんですが、その話の前に、記者当時の連載企画、その名も「議会の常識」という記事についてお話させてください。全6回で、1回目の書き出しはこうです。
「先生、今議会で考えられる質問項目は、だいたいこんなところです」。年に4回開かれる定例県議会の開会が近づくと、財政課の職員が一覧表を持って、議会控室を御用聞きに回る。本会議で質問に立つ議員へのサービスだ。9月定例会の一覧表は、次のような内容だった――
もちろん、実物を入手して書いたんですが、A4用紙2枚に各部局別の計70項目ほどがびっしり。ところが、マスコミに叩かれたり、市町村ともめたりした問題はどこにもなく、どうしても避けて通れそうにない問題は但し書きで、この方向から聞いてほしいという文言が付け加えられていました。記事の続きを読みます。
さすがに、議員の多くは参考にするだけだが、中には「これと、これと、この項目で頼む」と、質問まで職員に書かせる議員も。こうなると県庁はしめたもの。担当者は、自分たちに都合の良い話題をちりばめ、同時に答弁書まで作ってしまう。幹部級の議員だと、予算が付く予定の事業を質問させ、(先生のおかげで予算が付いた、と)花を持たせることもある。
さらに続きがあって、
「でもねえ、まだ質問に立つ議員はいい方ですよ」と県OB。議場での一般質問は全議員に年1回は回るように日程が組んであるが、この権利を同僚に譲ってしまう議員が少なくない。改選後の3年半では、7回の1人を筆頭に4回以上質問に立った議員が23人いる半面、1回が6人、ゼロも2人いる。ベテラン議員ほど少なくなる傾向があり、県OBはこう言う。「議場で質問しない人に限って、裏での頼みごとが多かったりするんですよ」
――と、ここまでが1回目。
2回目のタイトルは「原案通り可決」。この年、ある土地買収で、本来は議会の承認が必要なのに、土地を3分割して議会の承認がいらない価格にして審議逃れしたり、補助金の支出要綱を改正する前に上限を超える金額の補助を出したり、厳密に言えば違法な支出をしていたものまで、「追認」という形で原案通り可決した例を挙げ、こうした緊張感のなさが居眠りに現れる、と私が実際に控室で聞いた議員の自慢話を載せました。「審議中に居眠りする議員は大勢おるが、委員長で寝たのは、俺ぐらいのもんやろう」 笑うに笑えない話ですが、その後もオンパレードです。







