想像してほしい、特派員たちの過酷な取材環境
ワン記者の所属するニューヨーク・タイムズの最高編集責任者は先日、このような声明を発表しました。
「ワン記者の追放は、世界第2位の経済大国・中国に関する正確で独立した、そして深く掘り下げた報道に、世界の読者が接する機会をさらに難しくするでしょう」 「ジャーナリストの活動環境の悪化を食い止め、米中関係において、情報の自由な流通を最優先事項とするよう、米中両国政府に強く求めます」
かつて私が北京に駐在した時も「報道の不自由」を感じ続けましたが、習近平体制下の現在、私がいた頃とは比較にならないほど外国メディアの取材環境は厳しさを増しています。
リスナーには、テレビやラジオ、新聞で中国発のニュースに接する時、特派員たちがそんな厳しい環境のもとで取材し、報道していることをぜひ想像していただきたいのです。今、私たちが自由に発言し報道できるこの民主主義は、決して「当たり前のこと」ではないのです。
◎飯田和郎(いいだ・かずお)

1960年生まれ。毎日新聞社で記者生活をスタートし佐賀、福岡両県での勤務を経て外信部へ。北京に計2回7年間、台北に3年間、特派員として駐在した。RKB毎日放送移籍後は報道局長、解説委員長などを歴任した。2025年4月から福岡女子大学副理事長を務める。







