裁判所「被害女性供述は核心的な部分において被害直後から一貫している」

56歳医師の男に判決を言い渡した福岡地裁小倉支部

福岡地裁小倉支部は被害女性(当時20)の供述経過についても詳細に検討した。

福岡地裁小倉支部は被害女性が本件診察直後に、診察の一環としてあり得るのかという疑問とともに、医師に乳首をつままれた旨を当時の上司に告げていたことは被害女性及び当時の上司の各公判供述によって明らかに認められるとしたうえで
「本件診察の3日後に、友人や母親に対しても、医師が顔を見ながら両方の乳首をつまんできた旨を告げていたことも踏まえれば、被害女性(当時20)の供述は、医師から診察時に乳首をつままれたという核心的な部分において被害直後から一貫していると評価することができる」
と判断した。

福岡地裁小倉支部は、弁護側が供述の変遷として主張していた複数の点についても個別に検討した。

左右どちらの乳首を最初につままれたかについては
「本件診察から被害女性の証人尋問(2025年8月25日)までの間には1年5か月以上が経過していることを考慮すれば、証人尋問の時点で、左右どちらの胸を最初につままれたのかという点について被害女性が確信を持てなくなっていたとしても不自然ではない」
被害再現の際の腕のクロスについては
「それが必ずしも重要な事項ではないとの考えから再現時に被害女性も警察官も特段の関心を払わなかったと考えるのが自然である」
谷本被告の表情に関する記述の違いについても
「『にやけるのを我慢しているような表情』と『真顔』との間に必ずしも大きな懸隔があるともいい難い」
として弁護側の主張を退けた。