「全拉致被害者の即時一括帰国」 親世代が健在のうちに

横田めぐみさん

家族会と救う会が北朝鮮に求めている方針がある。
全拉致被害者の即時一括帰国。
全員を1度で返してほしい。

そして、その全員の中のもう1つの要件がある。
家族会の親世代が健在のうちに全員を返してほしい。

だが、これだけ長い時間がかかってしまい、拓也さんの父・滋さんを含めて多くの親世代が他界してしまった。
今健在なのは、めぐみさんの母であり拓也さんの母でもある横田早紀江さんただ1人。
早紀江さんは89歳。
2026年2月に90歳になる。

横田拓也さん
「こうしたことを北朝鮮の中枢部に伝えて、その中枢部が、私たちの要求が伝わってるところまでは確認ができている。できているけども彼らがまだ動けない、動かないっていうのが今の駆け引きの状況の中にあるってことです」

局面に入ってくると、北朝鮮は癖玉を投げてくる。
合同調査委員会や連絡事務所を作って何か新しい手掛かりがあるのではないかという甘い誘い。

横田拓也さん
「そんなのは真っ赤な嘘です。北朝鮮は厳重な監視社会です。2500万人の国民の方々も毎週末、自分が何ができなかったか、相手がお前は何が悪かったかってことを監視員の前で告白させられて、不満分子がいるかいないかっていうのは毎週末チェックしているんです。誰がどこで何を言ってるか把握しているんです。ましてや工作員を送り込んでリスクを背負って拉致してきた日本人被害者がどこにいるかわからないなんてことはありえないんです」

連絡事務所を作るというのは、彼らの時間稼ぎや風化させるための手口だ。