「自国民でさえ大切にしない国で、拉致された人が…」
北朝鮮は人の命がとても軽く扱われるところだ。
日本であれば、かかりつけの医者では手に負えないとなれば、他の病院への紹介状を書いてより良い環境の病院に行くことができる。
しかし、北朝鮮にいれば、万が一命に関わるような病気になった時、医療設備の整った病院が近くになかった時、診断に誤りがあった時、亡くなってしまうことがあるのだ。
曽我ひとみさん
「状況は違いますが、ウクライナへ派遣されている北朝鮮兵士たちの命の軽さ、扱い方に呆れかえるしかありません。普通に暮らす一般の国民でも決して良い環境とは言えないのです。自国民でさえ大切にしないあの国で、拉致された人が全員元気であってほしいと願っていますが、命に関わる病気にかかり亡くなっている人がいるかもしれません」
あまりにも時間が経ちすぎているとはいえ、助けられる命があるはずだ。
拉致被害者を1人も死なせて欲しくない。
だからこそ1分1秒でも早く救出して欲しいと訴えているのだ。
曽我ひとみさんの講演は全5回の連載です。
「ここは北朝鮮という国だ」連れ去られたのは聞いたこともない国…拉致被害者・曽我ひとみさんが語った"母と引き裂かれた47年前の恐怖"【全5回連載①】
「いつもニコニコとあの可愛らしいえくぼを見せていました」拉致被害者・曽我ひとみさんが語った横田めぐみさんとの8か月【全5回連載②】
「このまま一生を終えるのか…」拉致被害者・曽我ひとみさんが語った絶望と希望 24年間の北朝鮮生活で支えになったもの【全5回連載③】
「どうせ今度もダメだろうな…」日本の政治家に抱いた淡い期待と寂しさ。拉致被害者・曽我ひとみさんが帰国23年で語った胸中【全5回連載④】
「『ただいま』『おかえり』を言いたいだけ」拉致被害者・曽我ひとみさんが訴えた47年越しの願い 母との再会「長くは待てない」【全5回連載⑤】







