「ネバーギブアップ、キープオンスマイリング」夫が生徒たちに伝えていた言葉

過労死した高校教師 安徳誠治さん

15年間、夫は一度も意識が回復しなかった。

目は開けるが、声も出ない。

手も上げられない。

そのまま病院のベッドで過ごし、2017年3月3日、静かに息を引き取った。

倒れた時が41歳、亡くなったのは56歳だった。

病室には、夫が教えた生徒たちが訪れ、ノートにメッセージを残していった。

「ネバーギブアップ」「頑張れ」「先生、僕たち結婚したよ」。

卒業して18年経っても、15年間ずっと通い続けている生徒もいた。

節目ごとにずっと、声をかけてくれる生徒たちがいた。

「ネバーギブアップ、キープオンスマイリング」

これは夫が学級通信で、そして生徒たちにずっと伝えてきた言葉だった。

その言葉はずっと生き続けている。

安徳晴美さん
「だから学校の先生って素晴らしい仕事なんです。ただ、学校の先生が生き生きと働けるように、そういう時代だったらいいな。これから先そうだったらいいなと思います」

教師であった夫のことを、安徳さんは今、心から尊敬している。

誠治さんは心に残る教師になっている。