国の助成金を不正受給した結婚式場運営会社「アルカディア」をめぐる裁判で、詐欺の罪に問われた前社長に懲役4年の判決が言い渡されました。

判決によりますと、福岡や佐賀などで結婚式場を運営していた「アルカディア」の前社長・大串淳被告(55)ら幹部4人は、3年前、従業員の休業日数を水増しして申請し、コロナ対策の雇用調整助成金7200万円余りをだまし取りました。

8日の判決で福岡地裁(岡本康博裁判官)は、「雇用安定を図るための制度を悪用し、制度を根底から揺るがしかねない悪質な犯行」などと指摘。

その上で大串被告について「社長として自ら虚偽の内容を申請し、責任はほかの被告と比べて重い」などとして、懲役4年の実刑判決を言い渡しました。

そのほかの幹部3人については、懲役3年執行猶予5年の判決が言い渡されています。

「アルカディア」が不正受給した助成金は約10億円にのぼっていて福岡労働局が返還を命じましたが、事業を停止。

今年3月、裁判所から破産手続きの開始決定を受けています。