「魚鱗癬(ぎょりんせん)」と呼ばれる皮膚の症状に目や耳の症状が表れる難病を患う2歳の女の子がいます。

両親は、聞こえないことによる「言葉の遅れ」に心配を募らせていました。そしてこの夏、女の子は大きな転機となる人工内耳の手術に臨みました。

福岡市に住む満生千尋ちゃん(2)。

周りからはちーちゃんと呼ばれています。

ちーちゃんは生まれつき皮膚が乾燥して剥がれ落ちたり、赤くなったりする難病・魚鱗癬に、失明の恐れのある角膜炎と耳が聞こえにくい症状が重なる「KID症候群」を患っています。

発症は100万人に1人と言われていて、現在確立された治療法はありませんが、人に感染することはありません。

大学病院で「人工内耳」の手術

今年6月、ちーちゃんは福岡大学病院を訪れました。

CTや心電図など丸一日かけて検査を受けます。

難聴のちーちゃんはこれまで補聴器と手話を使いながら生活していましたが、より音を聞き取りやすくできるよう、「人工内耳」の手術を受けるのです。