心動かす手話での講演

平本さんは長敏さんから受け継いだ戦争の体験談を伝えるため、定期的に手話を使って講演しています。

平本龍之介さん
「マラリア。蚊に刺されて病気になったら初めは寒くなります。
 次はぱーっと熱が40度上がる、その繰り返し。
 そのために、初めにいた1万4600人の部隊が減って500人になりました。

 その時近くにいた戦友。寝たきりになっていた。
 戦友は『食べられない、あげる。食べなさい』といって
 祖父に食べ物をあげました。
 じいちゃんが『ありがとうございます』と言おうとすると
 その人は亡くなっていました。

 国を守ろうとして自分の命をかけた兵隊さんに感謝の気持ちを表し、
 この戦争はこれからも忘れてはいけないと私は思います」