専用ハンマーを車内に常備

JAF福岡支部 セーフティアドバイザー 緒方将さん
「車の中と車の外の水位の差で水圧が生まれるので、少しずつ車内に浸水させるとだんだん水圧が抜けます。そうなると、多少ドアが開きやすくなる」

濁っている冠水路は、見た目では水深や水の中の様子が分かりにくく、無理に進むと車が水没してしまう恐れがあります。

特に、低い位置にあるアンダーパスは、水が溜まっていることに気付かず進入し、車両が水没してしまうケースも。

2018年、北九州市では15か所のアンダーパスが冠水し、車が立ち往生するケースが4件発生しました。

JAFは、緊急時の脱出用に窓ガラスを割る専用のハンマーを車の中に備えておくことも重要だといいます。

JAF福岡支部 セーフティアドバイザー 緒方将さん
「ポイントはドライバーが席にかけてから、万が一シートベルトがロックして抜け出せないときもある。その際、手が届く範囲に置いていただくといいです。例えばサイドポケットのところに置いていたり」

2023年に九州北部を襲った記録的な大雨では車の浸水被害が相次ぎ、JAFへの救援要請は福岡県で600件余りに上りました。

JAFは、車の浸水被害から命を守る行動を取るよう注意を呼び掛けています。

JAF福岡支部 セーフティアドバイザー 緒方将さん
「車の中でよく避難される方がいらっしゃいます。そのまま待っていると一気に水位が上がってしまい、車から脱出できなくなる場合がある。まずは身の安全を考えて車から出て、安全な所まで避難したうえで、警察やレスキューを呼んでいただきたい」

命を守る5か条”手は赤い”

JAFは「手は赤い」というフレーズで道路冠水時に命を守るためのポイントをまとめています。

「て」天気予報をチェックする
「は」早めに避難場所・避難ルートを確認
「あ」アンダーパスに注意
「か」冠水道路は進まない
「い」命を守る行動を

覚えておいてください。