男性が圧倒的多数→女性や若い人の声届かない

今回の衆院選で当選した女性は73人。
前回の45人から28人増えましたが、当選者全体に占める割合は15・7%にすぎず、男性が圧倒的多数を占めています。
専門家は女性議員が少ないことで政策にも偏りが出ると指摘します。

相模女子大学大学院 白河桃子 特任教授「過去最高ではあるが、世界に比べるとあまりに歩みが遅いですよね。女性や若い人の声を代弁する人がいない。あまりに女性の議員が少なすぎるという状況は政治の政策の隔たりを生んでいると思います」
「クオータ制」のメリット
白河特任教授は女性議員の割合を上げるためには候補者や議席の一定数を女性に割り当てる制度「クオータ制」を導入するべきと指摘します。
相模女子大学大学院 白河桃子 特任教授「一刻も早くクオータ制を入れるべきだと思います。あまりにも偏りがひどい場合、その隔たりを一刻も早く良い値に戻すために時限的に入れるもの。他国はそれではっきり女性議員の比率が上がりましたし、比率が上がると、レベルの低い男性議員が淘汰されて質が上がります」
各国の女性議員の割合
日本以外の国の女性議員の割合はどうなっているのか。
内閣府が主な国の女性の国会議員の比率の推移をまとめています。
40年ほど前は、日本をはじめフランス、ドイツ、イギリスでも女性議員は10%未満でしたが、フランス、ドイツ、イギリスはその後、右肩上がりで増え続け、いずれも35%前後まで高くなっています。
これらの国やスウェーデン、それにお隣韓国も「クオータ制」、すなわち、一定数を女性に割り当てる制度を導入しているということでその成果が出ているようです。
女性議員を増やすためには早朝の活動や夜の会合が多い今の議員活動を見直すなど男性の意識改革も必要です。
誰もが豊かで暮らしやすい世の中にしていくために、女性の政治参加を社会全体で考えていく必要があります。