「自分は向いていないんじゃないか…」

小学生のころ、航空自衛隊の航空祭で戦闘機を間近で見てパイロットに憧れたという荻田さん。2022年、一人前のパイロットの証とされるウイングマークを取得しましたが、挫折を味わったこともあると言います。

荻田祥3等空尉
「パイロットになってからも定期的に試験や越えなければならない壁があるので。私も試験を落としたこともあるし、『自分は向いていないんじゃないか』とどこか折れてしまいそうになったことはある」

戦闘機が旋回する際、パイロットにはシートに体を押しつけるような強烈な力がかかり、必要な血液が脳に送られず、失神するおそれがあります。

そのためパイロットは、下半身などを締め付け血流を確保する特殊なスーツを着用して、訓練や任務に臨みます。
実際に締め付けられる感覚を、記者が体験してみました。

RKB小松勝「(スーツに空気が入ると)かなりきつい、苦しいです」

危険と隣り合わせの任務や訓練と向き合う荻田さん。戦闘機に乗る際、必ず持ち込む「お守り」があるそうです。

荻田祥3等空尉
「神奈川県の実家に帰省した時、新年の一番初めに浅草にある飛不動尊に行っています。飛不動尊の飛行護(まもり)を、身分証の中に入れて飛んでいます」