博多と韓国・釜山を結ぶ高速船・クイーンビートルが、浸水を隠して運航を続けていた問題で、海上保安庁の福岡海上保安部が17日午前9時、船舶安全法と海上運送法の違反の容疑でJR九州高速船の家宅捜索を行いました。

家宅捜索が行われたのは、福岡市博多区の博多港国際ターミナルにあるJR九州高速船の本社と高速船・クイーンビートルの船内です。

クイーンビートルを運航するJR九州高速船は、今年2月、船首部分への浸水を確認しながら国に報告せず、浸水したことを知らせる警報センサーの位置をずらして浸水を隠蔽し、3か月以上運航を続けていました。

九州運輸局が2024年5月末に実施した臨時検査では、JR九州高速船側がセンサーを元に戻すなどして、不正の発覚を免れていたことも分かっています。国交省の抜き打ち監査で8月に不正が発覚しました。

国はJR九州高速船に対して、管理者2人を解任し、輸送の安全確保を命じる行政処分を出しています。

海上保安庁は、押収した証拠品を調べるなどして船舶安全法・海上運送法違反容疑での立件を視野に捜査をしています。