「特別警戒アラート」自治体は、命を守るための「クーリングシェルター」指定

福岡市環境保全課・江頭勝 課長
「いまですね、こちらのスペースとカフェのスペースについてもクーリングシェルターとして指定を考えています」
「特別警戒アラート」に備えて、自治体は、命を守るため暑さをしのぐ場所として「クーリングシェルター」を指定することができるようになっています。
指定される施設には冷房設備があることや適切な空間を確保することなどの要件があり、福岡市は、「クーリングシェルター」の協力施設を官民問わずに募集しています。
デパートが「クーリングシェルター」に福岡市は地図上に公開し施設をPR

すでに、クーリングシェルターに手を挙げているのが、大丸福岡天神店です。
大丸は、各フロア階に設置しているイスを使って、体調の悪い人に一休みしてもらうことを想定しています。

大丸福岡天神店広報担当・箱崎純史さん
「急きょの体調不良の時はちょっとゆっくり休んでいただく、街の大型施設としてはそれぐらいの役割があっても良いのではないかなと考えています」
一方、「クーリングシェルター」に指定されると熱中症特別警戒アラートが発表された時に、一般に開放する義務があるため施設にとっては負担になるおそれもあります。
福岡市は、「クーリングシェルター」を地図上に公開することで施設のPRにつなげたいとしています。

福岡市環境保全課・江頭勝 課長
「施設にとってもPRになると思っています。皆さんも立ち寄りやすくなるので集客も見込めるのではないかなと思います」
「クーリングシェルター」利用者は…自治体も見当つかず

太宰府天満宮などに多くの観光客が訪れる太宰府市は、日によっては全国1位の最高気温を記録することもある暑い街として知られています。
観光客を熱中症から守ろうとおとといの会議で、17の公共施設を「クーリングシェルター」とすることを決めました。
とはいえ、どのくらいの人が「クーリングシェルター」を利用することになるのかまだ見当がつかないのが実情です。

太宰府市・楠田大蔵 市長
「多くの方が仮に殺到したときに、そうした方々にどう対応していくか、どのような形で空間を担保していくか、周知と共に受け入れ態勢を整えていくことが大きな課題と考えています」
自治体にとって悩ましいのは、「熱中症特別警戒アラート」が出る基準です。
過去に例が無いほどの暑さが予測される場合、つまり経験が無いので予測がしにくいのです。
実際、過去に「熱中症特別警戒アラート」を発表する基準に達したことはありません。
環境省熱中症対策室・高田直美 室長補佐
「そんなに頻発はしないと言えるし、4月でもこんなに暑いということを考えると可能性はないとは言えない/ただ、すごく準備は進めています」今年も世界各地で異常な気象現象が起きています。
日本も過去に例が無いほどの暑さに見舞われるかもしれない。
そう考えて自治体も私たちも備えておく方が良さそうです。







